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魚 市 場

  • sign_05.jpg魚市場
  • ダブリン魚市場 DUBLIN FISH MARKETのオーナーのジョージ・ノーマン氏 GEORGE NOLANに会う。ダブリンから8㎞の港にある魚市場だ。
  • 9:30に来いというので、随分遅いとは思ったが出かけ、着いてみたら競りは終わっていて、残った魚しか並んでいない。当然だろう。NYでもパリでも早朝3時にホテルを出発したのだから。何か連絡が悪かったのだろう。仕方ない。終わった競りは戻せない。
  • 競りはあきらめてジョージ・ノーマン氏から話を聞くことにする。まずノーマン氏から尋ねられる。日本のシーフードショウで「URAウラ」さんという日本人と友達になったが、その人を知らないかと聞かれる。当然知らない。
  • ここの市場の年間扱い高を聞くと結構大きい。大したものだ。こんなに小さな魚市場でよくやっている。とにかく建物一つだけの市場だから。今まで見たパリとNYとは比較ができないくらいローカル規模なのに立派だ。
  • ここから魚を出荷するのはメインがスコットランド、フランス、スペインで次にアイルランドである。
  • ところで牡蠣がないので、どこにおいてあるのかと聞くと、扱っていないと言う。驚いた。理由を尋ねるとマーケットが小さすぎるからだと言う。牡蠣がない魚市場であった。完全に当てが外れた。
  • 市場は毎朝6;30から競りを行う。ただし明日は6時。魚の入荷量で時間は変わる。魚は前日に市場に入って、冷蔵倉庫に入れておき朝に出す。扱いの種類は海魚が三分の一、スモークサーモンが三分の一、その他として冷凍のカニ、エビなどが三分の一である。
  • 競りには50~60社が参加する。直接この市場に来る会社と、メールと電話でやり取りするところになる。このほかにレストラン・魚屋が20軒ほどある。これも電話で取引する。
  • アイルランド人の魚好きは1人で年間7~8kg食べるが、自分は80kg食べると言う。
  • ここの経営は12年前から始まった。昔ボストンで魚を扱っていた。その後ファミリー企業で仕事していたが、漁師がこのような市場を作ってくれという要望があったので、引き受けた。こういう市場はアイルランドに12ヶ所ある。規模はそれぞれの港の大小で決まる。
  • アイルランドで獲れる魚類は海老が多く全体の50%で、後はニシン、サバ、白身の魚だ。魚の種類は少ない。これでは日本食の刺身は日常提供するのが難しいだろう。だからダブリンに日本食レストランは少ない。二軒あるらしいが、どこも日本食というより「日本食もどき」という感じらしい。行かない方がよいと地元の日本人は言い合っている。