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「かきは森が育てる」という言葉をご存知でしょうか。 かきは1日約200リットルもの海水を吸って呼吸しています。そこで吸い込んだ植物プランクトンがかきを育てるのですが、その植物プランクトンを育んでいるのが、川から運ばれた大地の養分なのです。私たちの水産部門が展開する播磨灘は、上流には全国6位の面積を誇る氷ノ山後山那岐山国定公園がひかえ、 ブナやナラ、トチ、ミズキといった広葉樹の原生林が広がっています。 そこから名水百選の千種川と揖保川が、大地の恵みがしみこんだ水を運ぶのです。



かき養殖のネットワークを見守るシンクタンク「牡蠣総合研究所」が設立されたのが平成15年のこと。これは全国でも初の試みとなる施設です。実はかきには、まだ詳細に分かっていない栄養成分もいろいろと含まれています。そこで、微量金属元素量を調べたり、栄養成分をきめ細かく検出する先端の検査機器を設置し、それぞれ専門の研究員が、日本のかきはもとより、世界のかきの研究を行っています。この他にも、安全で健康な野菜作りを実現するためのかき殻を使った肥料の研究や、安全で美味しいかきの加工食品の研究などが行われています。いま期待の蒸しかきの加工方法も、この研究所から生まれた技術が活かされたものです。