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世界牡蠣研究家
山本紀久雄

  • ロンドンは変わった
  • ドイツ・フランクフルト空港乗り換えでロンドンに入った。JALのロンドン直行便は満員でとれず、仕方なくフランクフルト経由となった。ヒースロー空港の「ターミナル5」は2008年3月開設のブリティッシュ・エアウェイズBA専用であり、なかなか立派というか新しいので気持がよい。入国審査に向かったが、ここでヒースロー空港での入国審査はかなり厳しいことを思い出す。今まで何回もここで入国審査を受けたが、不法入国ではないかと、頭から疑ってかかる目つきでの対応で、気分が悪くなる空港の代表であった。
  • ところが、今回は違った。妙に愛想がいい。カウンター内の中東系と見られる若い男性がニコニコ笑顔で尋ねてくる。まず、職業を聞かれる。カンパニー・プレジデントと言うと、何という会社かというので名前を言うと、車の会社かというのでライターWRITERだと、ブック・ノベルティ・ライターBOOK NOVEL  WRITERと答え、ドイツから来たのかというのでトランジットだというと、パンと判を押しパスポートをこちらに返してくれる。これだけである。難しいことは何も聞かない。
  • 随分、変わったものだと思い、ロンドンに長く住む人に聞いてみたら、2012年のオリンピックを機会に、入国手続き業務を民間企業に委託してから、全くよくなったのだと笑う。すべてはオリンピックのためなのだ。そういえば、オリンピック前のヒースロー空港では、入国手続きでかなりの時間を要するので、大勢の訪問客を捌けるのかという問題が提起されていたことを記憶している。
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  • バックを持ってロビーに出ると、少し先の表示が眼に入った。何となく品がよい目立ちである。近くに行ってみるとヒースロー・エクスプレスHeathrow Expressとある。ああ、これがあの便利な列車かと思いつつ、念のため乗車券販売窓口でパティンドン駅までかと尋ね、乗車券代20£をカード払う。全席自由席。ヒースロー・エクスプレスは、ヒースロー空港とロンドンヒの主要ターミナル駅のひとつであるパティンドン駅との間を、日中15分間隔、所要時間21分でダイレクトに結んでいる。
  • 2009年11月時点での定時運行率は99.9%とロンドンの地下鉄と比べて相当高い。最高時速160kmで、ヒースロー空港から最も速くロンドン市内へアクセスでき、車内は広々、十分な座席と荷物置き場が確保されていて快適である。
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  • ヒースロー・エクスプレスが到着するパディントン駅は、1854年に開設された、歴史ある駅で、当時の最新技術である「鉄とガラス」で造られた大型建築物。一見の価値ありで、古いが新鮮な感覚を与える。駅を出て、右手側のなだらかな坂を上がると、そこが宿泊するヒルトンホテルである。
  • 駅を見下ろす位置にあり、フロントロビーから駅構内にダイレクトに行ける。駅構内にはしゃれたレストランやカフェもあるので大変便利である。昔のロンドンは交通機関もホテルも格式ばってはいるが、不便だというイメージが先行していた。ところが、このパディントン駅とヒルトンホテルを利用すると、ヒースロー空港から25分でホテルの部屋に入ってくつろげるのだ。大変身だと思う。
  • それを証明するのが下図の「2012年・都市総合ランキング」(日経新聞2013.9.14)で紹介されたにロンドンの第一位というランク付けである。オリンピックをチャンスに都市整備を進めた結果である。東京は第四位、2020年には一位になっていることを期待したい。
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